時計GUY、市民劇場 ヲタル座に行く


有名な大規模スポットに隠された小樽の文化発信基地、発見いたしましたよ!!

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いつもお世話になっております。さすらいの妖怪記者、ホーンテッド時計GUYでございます。

今回も、北海道の知られざる素敵スポット、面白イベントをお届けいたします。

 

今回お邪魔いたしましたのは、小樽。JR小樽築港駅直結のショッピングモール『ウイングベイ小樽』でございます。

と、こう記しますと、私のアイデンティティを疑うような向きもございましょう。私の使命は『北海道の知られざるスポットを取材し、皆様にお伝えする』ことにあります。しかるに、このような小樽でも指折りの大規模施設を紹介するとは何事だ、と。

確かにお叱りはごもっとも。アウトレットからグルメ、ホテルにスポーツクラブに果ては映画館までがそろった巨大な施設。『フェスティバルセンター』の謳い文句は伊達ではありません。

しかしこちら、ぐぐっと内部に入り込んでみますと、そういった表の顔とは少し違う、地元に根ざした文化が潜んでいるのでございます。

一言で表現するならば、『細やかで、かつ自在な文化の発信地』とでも申せましょうか。

では早速、中にぐぐっと入り込んでみることにいたしましょうね。ぐぐっと。

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こちらがその発信源その1。『市民劇場 ヲタル座』です。

まず、劇場のつくりが素敵。

大規模でもなく、かつ小さくも無い126席。こじんまりとしていながら、照明・音響をはじめ、各設備は骨太。

特に規模に比して、舞台の天井が十分に高いのはとっても気持ちが良いものでございます。

うん。この高さならバトンに吊るされた潤沢な照明も100パーセント活きるなあ。

あ。これなら大きなスクリーンを吊るして上映イベントもいいかも!

とてもリッチな空間に、時計GUY、イベント心がくすぐられます。

「実際、ここがいい場所だ、という理由で相談される方が多いんですよ」

とおっしゃるのは、今回ご案内いただきました、株式会社小樽ベイシティ開発 統括部営業企画課チーフ 佐々木朝英さん。

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この劇場に惹かれ、『何かやりたいんだけど!』と相談にいらっしゃる皆さんと話をし、内容をつめていくこともたびたびだそうです。

「何がしたいんですか、どんな形でやるんですか、どうやって進めていくんですか……。ひとつずつ確認しながら進めていくこともあります」

面白そうなことにはとことん付き合い、形にする。そんな姿勢で取り組んでいらしゃるんですね。

「でも、大規模なホールとは違って、小屋つきのオペレータなんかは常駐していない。だから『ウチは木賃宿みたいなもんですよ』って説明してます。部屋はあるよ、布団もあるよ、でも料理は自分で作ってね、という感じですね」

なんだか湯治場みたいでございますね。しかしだからこそ、自由な発想のイベントがここでは行われているのですね。

こうした柔軟な取り組みを通して、『ヲタル座』では規模にとらわれない様々な催しが開かれています。

例えば、地元高校の卒業生が立ち上げた劇団の公演、国際的に活躍しているラテンジャズバンドのライブ、果ては小樽潮祭りのカラオケ大会決勝戦の予選などなど……。

こんな素敵な劇場のステージで、照明を浴びながらカラオケを披露する。お祭りを通じて確固たる地域のネットワークが築かれているからこそ実現できる、贅沢なイベントでございますね。

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楽屋もゆったり。舞台裏の環境も素敵です。

 

こうして生まれたイベントの中には、定期的に行われるようになったものもあるそうです。

「北海道内のシンガーソングライターを集めた音楽イベント『ヲタル座MUSICBOX』は、定期的に行われています」

と、思いきや、こんなことも企画される。

「『ヲタク座ANISON BOX』というのをやりまして。これは『ヲタル座MUSICBOX』と同じメンバーでのイベントだったんですが、歌っていい自分のオリジナル曲は1曲だけ。あとは自分のイメージに合ったアニソンをカバーする、というイベントだったんです。これが、面白かったんです」

と、おっしゃる佐々木さんは実に楽しそう。何よりもご自身がヲタル座という場所をどう面白く使えるのかを考えるのが楽しくて仕方が無い、という姿勢でいらっしゃる。これが、ヲタル座特有の地域に根ざした自由な雰囲気を作り出しているのだなあ、と、GUYは感じ入ることしきりでした。

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発信源その2である1階『ネイチャーチャンバー』には大きなステージがあり、週末にはイベントが目白押しです。

舞台は小樽港マリーナを背にしておりますので景観もばっちり。海がホリゾントなんて条件に興奮して、私も少々調子に乗ってしまいました。申し訳ありません。

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なんと来月7月2日土曜日には、道内外のゆるキャラの皆さんがあつまるイベント『ゆるたべライブinおたる2016』が開催されるようですよ。

私はお呼ばれしておりませんが、記者として影ながら応援させていただきます。

 

様々な発想を受け止め、次々とイベントを発信する『ヲタル座』とウイングベイ小樽。

大規模施設にじっくりしっかり根ざす地元ならではの発信基地、これからも注目でございますよ!

ウイングベイ小樽  : http://www.wingbay-otaru.co.jp/

市民劇場 ヲタル座: http://www.wingbay-otaru.co.jp/wotaruza/