『ありき』で始まる中華丼

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たまには中華な炊き出しも。
そう思いついたは良いのですが,実は中華炊き出しは厄介者です。
いためものはかさが増やしにくいし,
あんかけものは片栗粉を使う以上,とろみがほどけやすい。

翻ってなぜ中華な炊き出しに思い当たったかと言えば,
とある量販店で『50個入り200円以下』という餃子を発見したからなのです。
餃子ありきの浅はかな考え。
しかし浅はかなりに考えた挙句,とろみをつける妙案を思いつきました。

『餃子だったもの入り中華丼』
15人~20人分

餃子 3パック(50個入りが198円。安いです。)
キャベツ 1個(かさ増やしの帝王ですね)
もやし 6パック(こちらもかさ増やしの重鎮)
玉ねぎ 5個
スライス干しシイタケ 2パック(100円ショップで購入します。量販店で78円の時もあり,うれしいです。)
豚バラ肉スライス 800グラム(ブラジル産の冷凍物が安いですよね。)
さつまあげ 2袋
いかげそ・えんぺら 300グラム
えのきだけ 4袋

醤油
砂糖
オイスターソース ひとビン(100円ショップで購入します。)
サラダ油
ごま油
小麦粉

<前日の作り方>
・小鍋に餃子を半分入れ,ひたひたよりも少し少ないくらいの水を入れてつき崩しながら弱火で煮込みます。
・餃子の皮が溶け,のり状になったら火を止めておきます。
・キャベツはざく切り,玉ねぎはくし切り,豚バラ肉といかおよびさつま揚げはは一口大に切ります。
・干しシイタケはお砂糖一つまみを入れたお湯につけて戻します。
・えのきだけは下部を切り取ってほぐしておきます。
・鍋にサラダ油を熱し,お肉をいためます。
・お肉の表面が白くなってきたら,野菜とさつまあげをいれて炒めます。
・全体に油がなじんだ頃,戻した干しシイタケ戻し汁ごと入れ,お水をひたひたより少なめに入れます。
・沸騰したら火を弱め,あくを取り除きます。
・味付けには,まずオイスターソースを入れ,味をしめるために醤油と砂糖で調整,というのが勘ドコロな気がします。
・いかと残りの餃子をくわえ,以下に火が通ったら小鍋ののり状餃子を注いでとろみをつけます。
・一度沸騰させたら火を止め,ごま油をひと回しして出来上がり。

・冷めた後,しっかりラップで蓋をしておきます。

<当日の供し方>
・ご飯が炊けたら深皿によそい,温めた鍋の中身をたっぷりかけて食べます。
・緩めに溶いた粉洋がらしを薬味のようにお皿の脇に垂らして,適宜混ぜながら食べるとおいしいです。
・紅ショウガを添えてもおいしいかもしれませんね。

とろみは身体を温めます。春になって暖かくなった!ロケの季節だ!
などという気もしますが,夜はやはり寒いもの。
まだまだ今の季節の炊き出しにはとろみが必要な気がします。

この中華丼,出汁は用いておりませんが,しいたけの戻し汁と煮溶けた餃子の中身が出汁の役割を担ってくれます。
もし,とろみが足りないようでしたら,小麦粉でとろみを足すといい感じでした。
その際,直接粉を鍋に入れるとダマになりがちなのので,
一度鍋の火を止め,小麦粉を水に溶いてから入れるとよいかもしれません。
しかし水にとくのも結構面倒くさいので,
フライパンに多めの油を敷いてもやしを炒め,そこに小麦粉をふり入れながら混ぜ合わせたものを鍋に入れると,
ダマになる確率がとても減ることがこれまでの調査で分かっています。

中華モノは,多少味が決まらなくても,ごま油を仕上げに垂らすとおいしく食べられるのが魅力です。
ごまかす,の語源がここにあるという説を聞いたことがありますが,果たしてしかるや否や。