シリーズ6回目は,乾物だけで出来るお手軽和食おかず。朝食にぴったりのメニューです。
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以下は,2013年に書かれた記事でございます。
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くつした企画の映像企画,『キャプテンビビッド』。
主なロケ地である北海道の元炭鉱町,芦別市での撮影を,
関係各位のご協力により無事に終えることができました。
内容に関しましては,本ウェブサイトの『キャプテンビビッド』のページ,もしくは,facebookページ(アカウントをお持ちでない場合や,ログインなさっていない場合でもご覧いただけます。),
https://www.facebook.com/captainvivid
いずれかをご参照いただくといたしまして,
本ウェブログでの炊き出しの戦いは,まだ続くのでございます。
1)泊まりがけの撮影のため,事前の仕込みをなるべく必要としないメニューを用意すること
2)炊事場の規模が限られているため,鍋2つとホットプレート以外は,全てビニール袋を使用して作ることができるように考えること
以上2点を決まり事として続いております本ロケでの炊き出し。
連続してご参加頂いているキャスト・スタッフのみなさんもいる以上,
メニューのマンネリは士気の低下につながります。
そこで今回は,3食全部異なる国のお料理にいたしました。
大変ですって?
いえいえ。お手軽かつ経済だからこその決定でございます。
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前日仕込み
1)ソーセージ入りチリ 20名弱(お昼用です)
・セロリ大1株,玉葱1キロをみじん切りにします。
・油を強いた大鍋で合挽き肉1.5キロをぽろぽろになるまで炒めたところに,みじん切りの野菜を入れ,しんなりするまで炒めます。
・トマト缶800グラム分とケチャップ300グラム入りチューブ1本,チリパウダー1缶(60グラム入りのもの)を入れ,中火で煮ます。
チリパウダーは,チリペッパーではなく,パプリカやオレガノを混合した辛みのない香辛料です。間違えたら大変!
・最後に塩で味を調節し,火を止めてからソーセージ800グラム分をチリの中に入れ,混ぜておきます。
・冷めてから,輸送中にこぼれないようにしっかりラップでくるんでおきます。
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第4日目 朝食 20名弱
1)ナスのこぶ茶づけ
・ナスを適宜小口切りにし,ビニール袋に入れ,お水をひたひたに入れてから酢をたらし,少しあく抜きをします。
・その後袋の水を良く切った後,中のナスにこぶ茶と少しのお砂糖をまぶして軽くもみ,おいておきます。
2)わかめ天かす卵とじ
・乾燥わかめ150から200グラムほどを水で戻し,軽く水気を切ります。
・熱したホットプレートにごま油をひき,わかめを炒めます。
・そこに天かすを加え,水で薄めた麺つゆを注いで軽く煮ます。
・最後に卵を人数分ほど割り溶いたものを回しかけ,蓋をしてむらしたら出来上がり。
3)ごはん
>食後,お昼用コールスローの仕込み。
・あら微塵にざくざく切った大玉半分のキャベツをビニール袋に入れ,マヨネーズ,砂糖,レモン汁,セロリシード(※なくても良いと思います)を適宜入れ,
好みの甘酸っぱさに味を調え,最後に塩を一つまみ入れて味わいを締めたら出来上がり。
できたてもおいしいのですが,
少し置いておくとしんなりといたします。
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昼食 20名弱
1)チリドッグ
・ソーセージ入りチリを温め,ドッグパンにまずソーセージのみを挟みます。
・その後,上から溢れんばかりにチリをかけて供します。
2)コールスロー
・チリドッグに添えます。
朝食のわかめ天かす卵とじは,量を加減すれば安上がりでおいしい家庭料理としてもお試しいただけます。
ご飯に載せてどんぶりにするのもまた,おいしゅうございました。
また,昼食のチリドッグは,
パンを手で持ち上げて食べられないほどチリをかけてみました。
具材があふれて口も手もべたべたになることを楽しむ,アメリカ南部のサンドウィッチ・ポーボーイもかくやたるたっぷり具合で,
半ばスープやシチューのようにしていただくことで,満足感を増そうと言う魂胆でした。
ソーセージをチリに入れてしまうことで温めも済ませると言う手抜きですが,
ソーセージの燻製香がチリに混じっておいしくなるうれしい副作用がありました。
この料理,実はひとつだけ注意点がございまして,それはソーセージはなるべく煮こまないこと。
そうしないとソーセージから味が抜けて,虚しさを味にしたらこんな感じかなあ,という悲しい食べ物に変わり果てます。
チリが完成して火を止めてからソーセージを加えることで,虚しさを食い止めることが来ます。
次回は,撮影4回目,夜の炊き出しをお送りします。
朝は和食,昼はアメリカ料理。そして夜は,また別の大陸のお料理が登場します。