連続炊き出し第1回目は,パンケーキとアメリカ南部料理とで洋風に始まったのでした。
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以下は,2013年に書かれた記事でございます。
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さて,いよいよクランクインしました当方らくつした企画の映像企画。
週末を中心にこれより約1カ月にわたり,北海道の元炭鉱町,芦別市にて映像企画の撮影を行ないます。
内容に関しましては,本ウェブサイトの『キャプテンビビッド』のページ,もしくは,facebookページ(アカウントをお持ちでない場合や,ログインなさっていない場合でもご覧いただけます。),
https://www.facebook.com/captainvivid
いずれかをご参照いただくといたしまして,
問題は炊き出しでございます。炊き出し。
軍隊は胃袋で動く,と言葉を残したのは例の小柄なフランス人でございますが,
撮影チームもまた然りでございまして,
少数精鋭のスリムなスタッフ・キャスト構成とはいえ,
先だっての2泊3日ロケで必要となったのは,6回の食事,約70食。
監督兼ケータリング担当の当方といたしましては,
いかに安くおいしくいただけるものを,
可能な限り撮影時間を削らずに提供できるか。
ここに腐心する必要がございます。
今回の撮影における炊き出しの足跡を,これから何回かに分けてこちらでご紹介させていただきます。
今回の映像企画における炊き出しでは,ひとつ実験を行なうことにいたしました。
それは,『大鍋を一つしか持っていかない』こと。
和えたり,混ぜたりするための食器を一切持っていかず,調理用の鍋をただ一つだけ持っていく。
では,それ以外の調理はいったいどうやって行なうのか。
答えは,『ビニール袋を最大限に活用する』です。
さあ,戦いの始まりだ。
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第1日目 朝食 20名弱
1)パンケーキ
・早速ビニール袋を導入し,業務用パンケーキミックス1キロに業務用中力粉500グラムを混ぜ,水と卵6個とを入れてかき回し,ホットプレートで焼きます。
2)ソーセージ
・同じくホットプレートで焼きます。滲みだした油をパンケーキにしみ込ませて,甘辛パンケーキを演出。
3)コールスロー
・ビニール袋であら微塵のキャベツ・マヨネーズ・レモン汁・砂糖・セロリシード・少しの塩を和えます。
ヨーグルト・ジャム・マーガリン・シロップなどを添えます。
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昼食 20名弱
1)ピメントチーズ(パンに挟むフィリング用)
・ビニール袋で冷凍赤ピーマン500グラム・マヨネーズ・シュレッドチーズ(できればレッドチェダー)・コショウ・少しの塩を和えます。
2)バジルチキン
・皮をむいた鶏胸肉16枚を,厚さが均等になるように2から3枚にそぎ切りにします。
・生のバジル3株分(当方が栽培しているものなので,)を,適当に刻んでおきます。
・ビニール袋でそぎ切りにした鶏胸肉・強めの塩・刻んだバジルを良く和え,1・2時間置いておきます。(朝食時に並行して仕込んでおきました)
・剥いた鳥皮の内の半分を刻み,ホットプレートで焼いて油を出し,その油で鶏肉を焼きます。
(鳥皮の残りの半分はラップにくるんで冷凍し,別の料理に使います)
3)コンビーフスープ
・鍋にちぎったキャベツ2個分(芯は細めに刻んで入れます)・コンビーフ4つ・500グラムのマカロニ一袋のうち,1つかみほど・コンソメキューブ3つ・ケチャップ多め・こしょうを入れ,ひたひたの水を注いで火にかけます。
・キャベツが柔らかくなったら,残りのマカロニを入れ,あとに入れた方のマカロニが適度に湯だったら出来上がり。
(最初のマカロニでとろみをつけて食べ応えを出そうと言う魂胆です。)
4)食パン
ジャム・マーガリンなどを添えます。
ここまでで40食弱。
ビニール袋使用作戦は,幸先の良いスタートを切り,特にパンケーキには『生地をかき混ぜ,下部の角を切って絞り出し袋として使用する』ということができるなど,
盛り付けなどにも重宝いたしました。
そしてコンビーフスープは,実は穏やかなうまみのある出汁を出してくれるコンビーフとケチャップの甘みが相まって,ほっとする味。
今回の撮影は午前中雨に降られたせいもあり,温かなスープが滲みることでした。
実は夕食は,唯一の出発前仕込みメニューでございました。
もちろん丸1日経過した後に食べることに配慮し,ある仕掛けを施したのですが,それは次回のご紹介いたしますね。