前回,当方が1キロ180円という値段に逆上して大量に焼き上げたコーンブレッド。
ずっしりおなかにたまる炊き出しとして,
深夜のかんづめ作業に大変好評でした。
副菜には,以前御紹介した青菜のごった煮,『ボイルドグリーン』を添えたところ,
大変お通じが良くなるという思わぬ収穫もございました。
しかし,いかんせん大量に作りすぎました。
かんづめ作業は少人数で行っていたため,びっくりするような量が残りました。
これを一体どうしよう。
延々とややもそつくコーンブレッドを飲み下し続けなくてはいけないのか…
しかしさすがはアメリカ南部。
食べ物を無駄にしない合理的な料理が,そこにはあったのでした。
ビーンズン コーンブレッド 10人前分
余ったコーンブレッド 5人分ほど (少し乾いてぱさぱさになったくらいがよい感じです。)
キドニービーンズ缶詰 2~3缶
もしくは
乾燥金時豆 500グラム
(安い方でよろしいかと思います。缶詰は100円ショップにて。)
たまねぎ 2~3個
ベーコン 1パック
万能ねぎ 2束
塩
チリパウダー(こちらはパプリカ主体の混合スパイスの方でございます。)
クミン
(おなじみオール100円ショップ購入可能勢でございます。)
ピザ用低脂肪シュレッドチーズ(低脂肪の方が安いのはなぜなのでしょう。)
ホットソース(タバスコが有名ですが,100円ショップにはそれ以外のブランドが安く置かれていますよね。)
<前日の仕込み方>
・乾燥豆の場合は,その前の日から乾燥金時豆を大鍋にいれ,ひたひたよりも少し多めの水を注いでふやかしておきます。
・玉ねぎは洗みじん切りにしておき,ベーコンは細めの短冊切りにしておきます。
・缶詰め若しくはふやけた豆の入った大鍋を水ごと火にかけ,切っておいたベーコンと玉ねぎを入れます。
・豆や玉ねぎが柔らかくなったら,チリパウダーとクミンをくわえ,『ややメキシコ風かな』という雰囲気の香りづけをします。
・塩をふって薄めに味付けをし,適当に砕いたぱさぱさコーンブレッドをいれ,かきまわします。
・コーンブレッドがふやけてどろどろのおかゆのようになったら,火を止めてさましておきます。
冷えると水を吸って思った以上に固まるので,前日に仕込む場合,出来上がりはかなりゆるめの方が良いかもしれません。
<当日の供し方>
・鍋ごと火にかけ,十分に温まったら万能ねぎを刻んでどっさりくわえ,一混ぜして出来上がり。
・めいめい好きなだけお椀によそい,お好みでピザ用シュレッドチーズやホットソース(タバスコなど)をくわえて食べます。
豆のでんぷん質に,コーンブレッドのでんぷん質。
折り重なるでんぷん質に食べる前から胸がやけそうですが,
意外なことに,翌火の通った玉ねぎやさっと火が通って香りが増した万能ねぎがいいアクセントで,大丈夫です。
豆のねっとりしたでんぷん甘さと,コーンブレッドのふやけた粒々感がまたよく会います。
これ一品でおなかにずっしりたまる上,チーズなどで自分でカスタマイズできるのでなかなか飽きません。
意外にも炊き出しに適した残りもの料理でしたが,
ただひとつの欠点は,その見た目。
なんだかべっちょりとして,リバース方面の想像を掻き立てるがっかりビジュアルです。
このビジュアルを越えられるかどうかが,一つの壁かもしれません。