『袋小路映画館 第1夜』 イベントレポート

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くつした企画によるイベント『袋小路映画館』。その様子をほんのりお伝えいたします。
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2018年6月29日,札幌のカフェ・シティオアシスを会場に,くつした企画のイベント『袋小路映画館』第1夜が催されました。
映画にまつわる偏った愛を様々な角度からお伝えする本イベント。
第1夜のテーマは『変人映画祭』。
3つのコーナーで,映画を巡る3種類の『変人』について迫りました。

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まず『カフェくつした』。
こちらは,毎回1本の映画を取り上げて作品にまつわる料理を創作し,
その料理を限定メニューとして観客の皆さんに味わっていただく趣向でした。
今回取り上げましたのは『ケロッグ博士』。名匠アラン・パーカー監督のブラックコメディです。
性欲の抑制に生涯をかけた『変人』であるケロッグ博士ですが,
その目的を追求する家庭で生まれた発明品であるコーンフレークが,今回のお料理の材料です。
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つくりましたのは,
コーンフレークに性欲を減退させる食品を加えて性欲抑制効果を倍加する『食べるだけで聖人君主になれるコーンフレーク』と,
逆に性欲を増強する食品を加えた『プラスマイナスゼロコーンフレーク』。
これら2つのお料理のレシピは,後日公式ブログにて公開いたします。

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続いてのコーナーは『クイズ・目指せ映画偏愛王』。
偏った視点で映画を観ているゲストを迎え,クイズに答えつつ,ゲストの方々それぞれの独特な映画へのまなざしと,そこから見えてくる奇妙な楽しみ方を暴露していくコーナーでした。
札幌アマチュア演劇界からは役者の塚本雄介さん,そしてインディーズ音楽界からはベーシストのメグロフミさんと,いずれ劣らぬ映画偏愛者をお迎えし,進めてまいりました。
『死体』『みなし東京』『市川金田一』…。クイズのジャンルからしてうんと偏った内容でしたので,問題もほぼ全てが当人達以外にはちんぷんかんぷん。
そんな姿に突っ込みを入れていくことで,ゲストの方々の持つ映画への偏っているが故の強い愛を見る事が出来たコーナーでした。

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3番目のコーナー『誰が為のヒーロー制作委員会』は,特殊美術家2名を加えての公開企画会議。
観客の皆さんから頂いた,すごくニッチな専門知識をキーワードに,
『ものすごく限定された状況でだけ力を発揮する,ニッチなピンチをカバーするスーパーヒーロー』を考える,というコーナーでした。
『弓道部のあまりにも独特な用の足し方』『モンゴルの方々のミルクにまつわる(日本人としては)驚くべき習慣』
といった,すばらしくニッチな専門知識から今回選ばれましたのは
『吉野家のカレーの福神漬けは15グラム』という情報。
ここから,『付け合せ』的な役割を持ったものが調子に乗って下克上を企てた時に現れ,
スーパーパワーを駆使してそっとたしなめて付け合せの本分を悟らせる,
という,地味さにまつわるスーパーパワーを持つヒーロー『ミノタケノミコト』が生れました。

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特殊美術家・吉田ひでおさんの立体物,山田工作さんの設定画。
早わざと技巧が生み出した『ミノタケノミコト』の姿は,こちらです。

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最後は,『独特コンサート』。
音楽家・今井大蛇丸さんと,ボーカリスト・藤野羽衣子さんのペアによる,
今井さんがこれまで映像作品に提供してきた楽曲に歌詞を乗せてお送りしました。
今年youtubeにて公開されたばかりの,札幌の映像制作団体『地球防衛堂』制作の新作映画にまつわる歌も披露され,
80年代から連綿と続く札幌インディーズ映像の音楽世界を垣間見る事が出来ました。

おかげさまで満席をもって終了いたしました『袋小路映画館』,
次回は9月の開催を予定しております。

なお,本イベントの記録映像のダイジェスト版を,後日youtubeにて公開予定です。