カレーを超えるもの

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札幌も,ようやく夏めいてまいりました。
こうなって来ると,俄然家の外で調理をする楽しさが思い出されてきます。
前日仕込みの炊き出しには多くのメリットがありますが,
1)材料をコンパクトにする
2)調理器具は最低限にする
3)短時間・少ない工程で調理可能なものにする
といった条件を心がければ,当日その場での調理は,いい休憩時間と気分転換になり,楽しいものでございます。

その場で野外調理するもので手軽なもの,といいますと,やはりカレーが筆頭に挙げられましょうが,
実はカレーと言うものはあまり手軽とは言えないと思うのです。
特に,即席カレールーを一切使わなくなって四半世紀の当方にとっては。

そこでもっと楽に野外調理ができないかといろいろ考えたところ,ありました。
カレーなんかよりもずっと簡単なお料理が。
ご存知,モロッコの名菜です。

tajin

いいかげんタジン 10人分くらい

<材料>
ラム肉 1キロ(北海道では安いのですが,それ以外の地域では鶏肉がよろしいかと思います)
ジャガイモ 5~6個
にんじん  2~3本
ピーマン 1袋
レモン 2~3個
トマト 3~4個 もしくはトマト缶2個
にんにく 5~6かけ
しょうが 1かけ
ドライフルーツ 1袋(プルーンがベストで,干しブドウでもよいかと思います。100円ショップのもので。)

油(オリーブ油だといい香り)

こしょう

>香辛料
クミン
パプリカ
シナモン
オールスパイス
コリアンダー

以上,すべて100円ショップで購入できましたが,面倒くさい!という場合には,最低限,
1)クミン
2)シナモン
3)オールスパイスかクローブ
の3つでそれっぽくなりました。

※あるとしあわせなもの
オリーブ 1缶もしくは1袋(運が良ければ100円ショップで売っておりますね。)
炒りごま 1袋

<当日の作り方>
・レモンは輪切りにします
・あとの野菜は特に皮もむかずによく洗って適当にぶつ切りにします
・なべに野菜をいれ,上にお肉を乗せます。
・上に香辛料と塩コショウを気持ち大目くらいのいい加減さで振り,トマト缶を使う場合にはそれを,生トマトを使う場合には水を,
ほんの少しだけたらします。
・油を上から2回しくらい思い切ってかけ,蓋をして中火の弱火にかけます。
・30分ほどして,全てが柔らかくなったら味を調え,出来上がり。

<当日の供し方>
・ご飯に乗せていただきます。

切って,鍋に入れて,火にかける。それだけ。
別にタジン鍋を使わずとも,要は蒸し煮にすることができればOKでございます。
香辛料の甘い香りと,野菜の甘み,そしてドライフルーツのとろけた甘味が合わさって,とてもご飯に合うお味。

ちなみに写真は魚で作ったタジンです。
材料を問わない懐の広さも魅力の一つ。

不安であれば水を多めに入れれば問題なく仕上がります。
工程の単純さを考えると,お子さんの炊事遠足(今もあるんでしょうかね。こういう類の学校行事)にも最適な気がします。

夏の盛りの泊りがけロケに向け,大いに野外料理も試して行こうと思います。

それはそれとして,当方タジンが大好きなのですが,
外食で『タジン』の文字を見つけて期待しながらメニューを眺めてみると,
『タジン鍋を使った蒸し料理』とかでがっかりすることしきりでございます。
しかもおしゃれでお高いでしょう?二倍残念。
たしかに,あの頂点をつまみあげた三角帽のような蓋のあのなべは『タジン』と呼ばれはしますが,
なんだか『すき焼きなべ』と書いてあったので注文してみたら『すき焼きなべいっぱいのとろろ』が出てきたといった感じのがっかり具合。