お弁当を作ろう その1

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くつした企画は2013年,夏の撮影に向け,とある映画の制作準備を行なっておりました。
くわしくは,下記URLをご参照ください。
http://www.sox-ch.com/ashibetu.htm
本記事は,その折に記されたものです。

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今回はロケ場所こそ限定されておりますが,それでも取材や撮影許可と言った,いわゆるプリプロダクションにおいては遠出が多くなるもの。
当然,その折の食事代だってばかにできません。
ふらりとお蕎麦屋さんに入って食事をしたら,ひとりあたま600円はいっちゃいます。
懐の豊かな制作団体さんはともかく,当方らのような吹けば飛ぶような存在には結構な痛手。
そこで,お弁当をこしらえることにいたしました。

せっかくお弁当を持っていって働きに出ていただくのですから,
そこいらのお弁当屋さんでは味わえないものをつめこんでモチベーションを引っ張り上げたい。

そういった観点から,海外のお弁当事情をとりいれてみました。
台湾。こちらの国には,日本の文化が見事に翻訳された,『便當』というものがございます。
こちらの再現をすることにいたしましょう。
品数が多いので,シリーズにて。
今回はメインのおかずとなる,お肉。

材料中にぎょっとするようなものがございますが,これは台湾ならではのとある調味料の代用です。
どうかご安心を。驚くほどそれっぽく仕上がりました。
bento01
おかずその1:メインおかず

にせ紅糟肉輪 4~5人分

<材料>

豚小間ぎれ肉 300グラム

片栗粉
酒かす
イチゴジャム
醤油
にんにく
五香粉

サラダ油

<前日の作り方>
・細切れ肉と片栗粉以外の材料をすべて混ぜ合わせ,漬け汁を作ります。
・味の勘所といたしましては,
1)いちごの香りがきちんとする
2)それと同じくらい酒粕の風味がする
3)甘味の勝った甘辛味
…と,いったところでしょうか。
・このなかにお肉をいれ,軽くかき回しておいてラップをし,冷蔵庫に入れておきます。

<当日の作り方供し方>
・火を通す30分以上前にお肉を冷蔵庫から出して来て,室温に戻します。
・お肉に片栗粉をまぶしつけ,混ぜておきます。この際,細切れ肉幾片かをまとめ,薄いハンバーグパティ状にしておくと,
食べる時に肉汁が感じられて,本物っぽさを堪能できます。
・フライパンを十分に熱し,油を敷き,お肉を中火の強火で両面じっくり焼き,出来上がり。

<お弁当でのつかいかた>
・次回ご紹介予定の『キャベツのゆでいため』をごはんに敷き,その上にのっけます。

甘辛い豚の竜田揚げのようでいて,衣はしっとり。
さらに,紅麹のもろみである『紅糟』によって,イチゴのような華やかな香りと酸味,そして甘味があるのが大きな特徴の,
『紅糟肉』。

今回は,なかなか手に入りにくいベニコウジを,良く似た香りを持つイチゴジャムと酒粕を合わせることで再現してみました。
結構な再現度。勇気を持ってお試しください!

台湾のお弁当は,沖縄のそれにも似て,ご飯の上におかずがてんこ盛り。そのおかげで様々なおかずの味がご飯にしみております。
おかずはとても薄味なので,混じり合うのがまたおいしい。

次回は,メインおかずの引き立て役にして侮れない名わき役のご紹介です。