台湾風お弁当のおかずシリーズ。前回は,メインのおかずとなる紅麹風味の豚からあげ『紅槽肉』をご紹介いたしました。
今回は,残り2品を一挙にご紹介いたしますね。
台湾の鉄道便當の名菜たちをいい加減に再現した,名脇役です。
>おかずその2:サブおかず
茶葉蛋 4人分
<材料>
卵 4個
塩
ウーロン茶の葉っぱ
醤油
お酒
五香粉
<前日の作り方>
・茹で卵を作ります。おでんよりもすこし塩味が強いかな,くらいの塩を加えた水に卵を入れ,卵を茹でます。
どのみち殻をむいてから煮こみますので,殻が向け安ければゆで加減はいい加減で良い気がします。
(当方はいつも15分を気持ち過ぎたくらいまで茹で続けます)
・殻をむき,置いておきます。
・お鍋に水をはり,ウーロン茶の葉っぱ,醤油,お酒,ひと振りの五香粉を入れて火にかけます。
塩加減は,『飲めるけれど,たくさん飲んだら体に悪そう』というくらいの強めの塩加減でございます。
・沸いてきてお茶の香りがしてきたら,殻をむいた卵を入れ,中火の弱火で10から15分ほど煮ます。
・火を止めて,蓋をして置いておきます。
<当日の供し方>
・汁から取り出し,半分に切ってお弁当に乗せます。
キャベツのゆでいため 4人分
<材料>
キャベツ 8分の1個
塩
サラダ油
<当日の作り方>
・キャベツは細めのざく切りにします。芯は硬いので,ひときわ薄く細く切ります。
・十分に熱したフライパンに油を敷き,キャベツ入れ,塩をひと振りして炒めます。
・油が全体になじみ,半分ほど火が通ったかな,というところで,小さい湯飲み茶わん1杯ほどの水を入れます。
・炒め煮のようにかき混ぜつつ,水分が大体飛んでしんなりとしてきたら出来上がり。
<お弁当のもりつけ>
・のりべんのように,お弁当箱一面に5部から6分程度のご飯を敷き詰めます。
・『キャベツのゆでいため』をごはんに敷きつめます。
・その上に,前回の『紅糟肉』と『茶葉蛋』をのせ,粗熱を取ってから蓋をして出来上がり。
お肉,卵,キャベツのそれぞれ方向性の異なる味が,お弁当箱のなかでなじむおいしさ。
ご飯に3者のうまみがしみ込み,特にお肉の脂が適度に米粒にまとわりついているのでてらてらしています。
お弁当って,冷めてこそおいしいのがホンモノだなあ,としみじみ感じさせてくれるお味。
世に流行るキャラ弁,というやつは,残念ながら表現されているキャラの味がしませんが,
ご当地弁当はちっかりご当地の味がします。
台湾弁当は,すべてをとりこんで確実に自分の文化に昇華していく,そんな懐の深い,かの国らしいお味です。