ターゲットは女性

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撮影の炊き出し。
はらぺこさんたちの集まる野獣のような世界。そんな雰囲気を感じさせる言葉です。
ジェンダー発言だなどと過激派フェミニストから糾弾ウイルスメールを送られそうですが,
やはりどうも,飢えた男たちの現場,というイメージがつきまといます。
しかし,事と次第によっては女性の方が多い現場もままあるもの。

そうはいいましても,『飢えた』というところは同じこと。

今回は女性向けに,おなかにどっしり収まりながらもどこかおしゃれな,
『ガツン感』と『やさしさ』との共存を図るべく模索したメニューをご紹介です。
ちょっと変った名前のお料理ですが,出自のはっきりとしたスゥエーデンの定番料理だそうです。

実は驚くほど安上がりな材料で構成されておりますので,予算にもやさしいメニューです。
flying_Jacob_serve

『Flying Jacob』(空飛ぶヤコブさん) 10~15人分

鶏手羽元 500~700グラム
(実はグラム50円のものがあったので,このメニューに決めたという経緯があります。)
バナナ 5本(ひと房あれば十分です)
たまねぎ 2個
ベーコン 300グラム(ショルダーベーコンがお得)
牛乳 一本

ケチャップ
チリパウダー(チリペッパーではございません。混合香辛料の方です。)

バターピーナツ 一袋
<前日の作り方>
1)かんたんバージョン
・玉ねぎはみじん切りに,ベーコンは細めの短冊切りにします。
・鍋に油を敷き,玉ねぎを炒め,半透明になったら鶏手羽とベーコンを入れます。
・鶏手羽の表面がきつね色になったら,牛乳をいれ,ケチャップとチリパウダーで味付けをします。
目安は,『牛乳が薄いピンク色になるくらい』のケチャップと,
『漂ってくる香りがチリパウダー一色』になるくらいのチリパウダー。
・煮立ってきたら,沸騰しないように火を弱めて,バナナの皮をむき,1センチくらいの輪切りにします。
・バナナを放りこんで,再び煮立ってきたら味見をし,ケチャップ・チリパウダー,塩で味付けの仕上げをします。
塩味は,あくまで塩で整えた方が良いようです。
ケチャップを用いると,『はっ,と気づいたらただのケチャップ煮』になる危険性がございました。
・沸騰しないように煮て,汁が煮崩れたバナナのせいでとろみがついてきたら出来上がり。
・さましておきます。

f_Jacob

2)手間のかかるバージョン
<追加の材料>
生クリーム 1パック
ドレッシングミックス(ドレッシング用のスパイスミックス。塩分が入っている物の方が楽でした。)

・玉ねぎはみじん切りに,ベーコンは細めの短冊切りにします。
・まず,鶏手羽先のオーブン焼きを作ります。手羽先にドレッシングミックススパイスをまぶしつけ,
220度のオーブンで40分ばかり,焼き色がつくまで焼きます。
(ふっくら仕上げるよりもしっかり焼気ている方が煮込む時においしかったです。)
・ベーコンを油を敷かないフライパンに入れて温め,カリカリになるまで炒めておきます。

・あとは『かんたんバージョン』と同じです。

<当日の供し方>
・鍋を温めてご飯にかけ,砕いたピーナツをふりかけてから食べます。

バナナの甘みは驚くほどすっきりしており,
ビーフストロガノフに通じる甘酸っぱいクリーミーさに,さらにすっきりした甘さを添えてくれます。
コクが深いので,おなかにどしんと収まる重厚さも兼ね備えております。
不思議なことに,ご飯にかけると良く合うのです。

しかし,実はこの回をアップしているのは,撮影当日の早朝。
この料理,試作は重ねたのですが,本日の撮影が炊きだしデビューなのです。
はたして評判はいかに!